投資には「和心」が重要

kabu

機関投資家は常にベンチマークの指標や競合する運用会社と比較され続ける。

長期的に有望な銘柄と判断しても、すぐに成果を残すために投資を断念するときもある。

個人の武器は時間と言うが、本当にその通り。長期とは「時間的な制約がない」という意味だ。

株を保有する企業に成長の時間を与えられる。

ただし、個人は自由だからこそ、自分の投資をしっかり把握していないと下落局面で逃げてしまったり、おかしな商品に手を出したりしてしまう。

まず「投機」と「投資」の違いを知った方がいい。前者はサイコロのように法則性がなく、結果をコントロールできない。

実は投資と資産運用も異なる。資産運用は「資産を運んで用いる」と書く。

人生全体で資産を殖やしながら必要に応じて使うことだ。投信を10万円分買って倍に増えても、投資としては成功だが、老後を見据えた資産運用として完結しない。

資産を必要な水準まで殖やしてこそ、資産運用であり、長期投資はその有効な手段に位置付けられる。国や勤務先は老後まで面倒を見てくれない。

将来の自分を支えられるのは現在の自分だけだ。

誰もがリターンをコントロールしようとするが、それは不可能。投信選びの際には、A(アロケーション=資産配分)、R(リスク)、C(コスト)の3つを意識すればいい。

「購買力の維持+α」を目標と定めるなら、今後のインフレに備えて、物価連動国債投信とグローバルなインデックス投信という組み合わせを推奨している。

保有投信全体に株式投信が占める比率は50歳ぐらいまでは8割でもいいと思う。

ただし、インデックス投信でも特定の国や地域だけ買うのはお薦めしない。

ピーター・リンチやウォーレン・バフェットのような銘柄選択能力があるなら構わないが、一時的に勝てても、勝ち続けるのは困難だ。

例えば長期のイメージには、子孫たちの時代まで含める「永代」がよく似合う。

他にも万物への感謝を表す「おかげさま」。この言葉は世界的な経済成長の恩恵を受けられるグローバルインデックス投信に通じる。

そして「知足」。意味は「足ることを知る。欲張らない」だ。

投資はそこそこしか勝てない。それで満足して、強欲にリターンを追い求めないことが肝要になる。

管理人

過去10年で強かった投信は?

kabu

個人投資家は情報量やスピードの面で機関投資家に劣る。

だが、時間という唯一にして最大の武器を持っている。それを裏付けるこんな調査がある。

投資助言会社、イボットソン・アソシエイツ・ジャパンによると、1970~2012年に、日本株式、海外株式、日本債券、海外債券の4資産に分散投資し続けた場合、単年では43年のうち14度、投資が元本割れに陥った。

一方、同じ時期に10年単位の投資期間で計算してみると、何と全34回いずれもプラスの運用成績が残った。つまり、10年以上の時間をかければ個人投資家も「勝てる」のだ。

そこで、10年以上の運用履歴を持つ投資信託をトータルリターンでランキングしてみた。上位は風雪に耐え好成績を残してきた優れた投信ということになる。

3つのランキングから読み取れるのが、過去10年間の市況である。

例えば、日本株式ランキングの投信名には「低位株」や「小型株」といつたキーワードが並ぶ。海外株式ランキングでは「中国」と「ゲノム(全遺伝情報)」関連が上位を独占している。

だが、上位の投信は単に相場のトレンドに乗って浮上したのではない。「投信ベストイレブン」執筆者である吉井崇裕イデア・ファンド・コンサルティング社長は「運用方針に違いはあるが、上位に食い込んだ投信はいずれも運用のうまさに定評があるものばかり」と指摘する。

気を付けたいのは、上位の投信は標準偏差も高い点だ。こうした投信を長期で保有していれば、基準価額の大きな上げ下げを経験することになる。

「実は10年間コンスタントに成長し続けた投信は多くない。直近1~2年の好成績で低迷期を補ったケースもある」(吉井さん)。

従ってこれらの優れた投信であっても、一括購入ではなく、何度かに分けて買うとか、積み立てで買うのが良さそうだ。積み立て投資だと、基準価額の下落局面はいずれ上昇した際に甘い果実となる。

忍耐こそ長期で勝つ投資の第一歩なのだ。

管理人

続けて1株利益を増やす企業:アサヒ(2)

kabu

前回に引き続き、1株利益を増やし続けるビール大手、アサヒグループホールディングス(以下アサヒ)の分析を進めたい。

では株主還元の原資である売上高そして利益を今後、どのように生み出していこうとしているのか。

アサヒの稼ぎ頭は国内シェア1位の「アサヒスーパードライ」に代表される酒類事業。

ただ国内のビール系市場は縮小傾向で12年の生産量は03年より15%減。アサヒも中計で売上高の年平均成長率を0~1%と見ている。

昨年贈答用で発売した「スーパードライドライプレミアム」を14年は通年販売するように、トップブランドの強みを生かした品ぞろえを図る。

成長の鍵は飲料と国際事業。

飲料の国内市場は12年の生産量は03年より22%増の成長市場。

アサヒは12年に味の素から買収したカルピスのブランドカを生かし商品群を拡充していく。

国際では消費の増加が期待できるアジアを中心に酒類、飲料を展開する。

韓国ではアサヒブランドのビールでシェア1位を掲げるように、アサヒブランドの浸透を主眼に置き、状況に応じ現地ブランドとの協調も図る。

ビールで守り、飲料と国際で成長する戦略の進捗度が注視材料になる。

管理人