続けて1株利益を増やす企業:アサヒ

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続けて1株利益を増やす企業の株価は長期的にパフォーマンスが高い。

それを実証するのがビール大手、アサヒグループホールディングス(以下アサヒ)だ。

2001年12月期から13期増益を続け、14年12月期も増益を見込む。

直近10年の業績を見ると、ライバルのキリンホールディングス(以下キリン)は09年12月期から3期連続の1株減益、サッポロホールディングスは08年と10年12月期に1株減益になっている。

アサヒの株価は昨年12月末には、2996円と10年来の高値を更新している。

一方のキリン株は08年4月に付けた1999円から600円ほど低い水準にとどまる。

長期で見ると、2社の株価の差は鮮明になる。

1994年末を100として2013年末までの20年間の株価を見ると、キリンの1.4倍に対してアサヒは2.7倍と、キリンより2倍ほど上回る伸びを見せる。

なお、この間のTOPIXは0.8倍と水準を下げている。

今年に入り、海外投資家が売り越しに転じると、アサヒ株も下落した。

1月6日から3月5日まで見た場合、キリン株は8・6%下落したが、アサヒ株は3・8%の下落にとどまり、TOPIXの6.1%の下落よりも低くなっている。

アサヒは経営方針に株主価値の拡大を目標に掲げている。

15年までの中期経営計画では、ROE(自己資本利益幸}10%を、1株利益は年平均成長率10%以上とする。

「現在の中計は売上高など規模をいたずらに追わず、企業価値の向上に主眼を置いているのが特徴」。アサヒのIR部門ゼネラルマネージャー、石坂修氏は語る。

その方針を象徴するのが1株利益の年平均成長率だ。

純利益の7%より3%上回る10%にしている。

1株利益は純利益を株数で割った数字。

株数が変わらなければ、純利益と1株利益は同じ成長率になる。

中計通りに1株利益の伸びを純利益より上回るためには、「(分母の株数を少なくする)自社株買いを想定している」と石坂さん。

1株当たりの価値を高める自社株買いは、配当同様に株主還元の手段の一つ。アサヒは04年から10年間で、748億円の自社株買いを実施、一部は消却している。

配当と自社株買いの合計額が純利益に占める割合を示す総還元性向は、04年から13年までの累計で38%。

アサヒは中計で総還元性向50%以上とし、純利益の半分を株主還元に回す方針だ。

今年に入り株式市場が動揺しても、アサヒ株がTOPIXを上回るパフォーマンスを示すのも、株主重視の姿勢への評価がありそうだ。

管理人

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